レストレスレッグ症候群(RLS;Restless Legs Syndrome)と呼ばれる事もあります。レストレス(restress:落ち着かない)、レッグス(regs;脚)、症候群という意味です。
脚の表面ではなく内部に不快な感覚を感じる事が多いとされています。
じっと座ったり、横になったりすると足や体がムズムズしたり、ピリピリしたり、かゆみや重だるさ、火照りを感じる事もあります。
これらの症状は主に下肢に生じますが、腰や背中、腕、顔などの全身に症状が出る事があります。夕方から夜間にかけて症状が重くなる事が多く、睡眠障害の原因になる事もあります。

脚を動かしたいという強い欲求が存在し、その欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って生じる、静かに横になっている時などに症状が出現し、歩いたり下肢を伸ばす等の運動で改善する、等といった事が診断基準とされています。
原因としては、脳内の神経伝達物質(ドーパミン)の減少や血中の鉄分の減少などが報告されており、一次性(突発性)、二次性(精神疾患や妊娠、薬剤内服が原因になるもの)に分類されます。アルコールやカフェイン、タバコは症状を悪化させるとされています。

欧米では一般的な病気として広く知られており、多くが適切な薬物療法を受けているとされますが、日本では欧米に比べ相対的にみると認知率が低く、他の精神疾患や不眠症、皮膚炎、関節炎などと診断されている事もあるようです。
治療法は、生活習慣の見直しと薬物療法などが有効とされています。
又、他の疾患との鑑別も重要であると考えます。